白いユキ



薄れゆく意識の中で、誰かが呼んでいた。



─兄さん…?



─母さん…?



─父さん…?





「カスミちゃん!」




ああ、そうだね。

やっぱり、早川先生…?


だけど…


ゴメンね…先生…


体の力が抜けて、応えることが出来ないんだ…



だけど…気分がとてもいいよ?


ああ、そうか、

血と一緒に、汚いあたしが流れていったから?



早川先生…


あたし、体が軽くって、空が飛べそう…








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