続きは、このままで…
雅貴様に仕える身で、反逆など出来る訳も無い。
ファシズムに対抗出来るのであれば、初めからしているもの。
佐々木さん…、ごめんなさい――
ホテルに到着すると、支配人さんにスイートルームへと案内された。
表面は律義な気質の主様が、そのように“丁寧に”申しつけたのだろう。
ピンポーン――
支配人さんが踵を返していくと、私は一呼吸を置いてチャイムを鳴らした。
もう此処からは、切り替える外ないもの・・・
「ゴメンなさい、遅れてしまって…」
「あぁ、申し訳なかったな!」
ワザとらしく大きな声で、室内にいる佐々木さんに届くよう話す私たち。