続きは、このままで…
これから一生、2人を見守る羽目になるじゃない・・・
それでも任務さえ出来なければ、ただのクズになってしまう。
「蘭さんって、随分と大人しいのねぇ。
それも拓海の調教の賜物かしら…?」
震えて俯いている彼女に、心を押し殺して笑い掛ける。
その言葉を受けて、バッと顔を上げた佐々木さんと眼が合う。
黒曜石のような純真な瞳が、揺れている・・・
「あら…、どうして知ってるのかしらって?
それは勿論、拓海から聞いて知っているのよ。
ストレスの捌け口ぐらい、彼にも必要でしょうし…」
如何にも知っているように、フッと嘲る私は最低だ。
こんなの雅貴様と兄から齎された、秘密だというのに・・・