重ね合わせる手


「ゆき」



外の光に照らされて、いつも以上に綺麗な横顔。
雪兎ってかっこいいなあ。


「何?」





「愛してるよ。俺、もうこの手を離さない」



愛おしそうに雪兎は自分の手を私の手に重ねてきた。
そう、この手を離すことはならない。
大丈夫だよ、これからは2人で乗り越えられるから。




「私も、意地でも離れないからね」


私達は笑いあった。
良かった、雪兎がいて。



私達の物語はこれからも続く。


2人が想い合う限り、永遠に。





おしまい
< 39 / 40 >

この作品をシェア

pagetop