恋時雨~恋、ときどき、涙~
わたしは、にっこり笑った。


普通だんけな。


普通じゃないわたしにとって、健ちゃんの言葉は最高級の誉め言葉だった。


健ちゃんは初めて会った日から、そういう人だった。


あっけらかんとしていて、無邪気な人。


心の小さなわたしに、いろんな普通をくれる、朝の澄んだ空気のような人だった。









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