斎宮物語

私は重い身体を引きずり、部屋に帰った。

「いつき様!?」

部屋子達が、私の異変に気づき、駆け寄ってくる。

「いかがされましたか!?」

「大…丈夫。」

私は絶え絶えに答える。

「どこが!
脂汗までかいて…。
それに、その着物…。」

「なんでもないの…。」

次第に全身から力が抜けていくみたいで…。

私は気を失った。


< 197 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop