斎宮物語

…――夜。

私は久しぶりに、御小座敷に行った。

身重の為、比較的私の部屋に近いところを、上様は指定してくれた。

もちろん、夫婦の交わりのない、ただの添い寝と公表して。

ただ、まぁ、あまりそういうことはないようで、とりあえずの御小座敷。

よくよく考えれば、平安時代の内裏ならば妊婦は里下がりする。

そう思うと、私は本当に恵まれている。

まだ、上様のお隣りで寝付くことができるんだもの。


< 217 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop