イジワル王子とお姫様
ナツキくんと同じ空間に…あと何回一緒にいられるんだろ


本当に、いつか私の事…好きになってくれたら、いいのにな


切なくなって、私も窓の外に目を向ける


さっきの海とはまた違った景色が広がっていた


大きなビル群が立ち並ぶ。公道はたくさんの人で溢れていて…


世の中に、こんなにたくさんの人がいて。ナツキくんと二回も出会えた私はスゴイよね


奇跡…なのかな


もし、二人が出会えたのが奇跡なんだとしたら


私にもう一度、奇跡を…起こさせて下さい





ナツキくんが
いつか私の事を


好きだ


…って言って
くれますように





電車は私たちを乗せ
しばらく走った後


駅のホームに
静かに滑り込んだ
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