イジワル王子とお姫様
銃士くん~!そんな端っこ行っちゃったら、杏が遠くなるのにぃ


杏は、一瞬ちょっと面白くなさそうな顔したけど、前に座ったのがナガシメくんだったからにこっと愛想笑いに切り替えた。ナガシメくんが前に来たから嫌な顔したと思われちゃうもんね。この人そういうの真に受けそうだし


私の前には、愛想抜群&笑顔100%のハゼくんが来た。さっきまでマーコばっかりと喋ってたからか、私と杏を見比べる


「そーいえば、オレこっちの二人と全然喋ってねーわ。ハゼでーす、よろしく」


握手を求められ、とりあえず私たち3人は握手を交わした


「ハゼくんて、アイドルのあれに似てるよね」


「あれって誰だよー、適当だなぁ。オレ騙されないし」


杏が言うように、ハゼくんは一見アイドルにいそうな整った甘い顔立ちをしていた。言われ慣れてるのか、あんまり動揺もせず、彼はハハッと軽くかわしてる


杏がハゼくんに話を振ってる間に、銃士くんの方を見ると・・・


うわっ!来た!!一瞬、私の体が固まった


だって、銃士くんが誰かを引っ張って来たから。それは、私が待ちに待ったナツキくんだった
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