冬の華

危ない情愛…韜晦

小さく舌打ちをして
ヌルを睨み付けると

「ガキが勇壮なことだがまだまだ青い奴だな…」

欣快そうに笑う。

「お前はまだ未完成な小僧だ…。そう突っ張るな」

艶麗な嬌笑を浮かべる。

ヤバい…
ヌルに充てられたら最期。
浄化してしまうんだった。

ワンダの台詞を思い出し
僅かに視界から外す。

「…来たか」

ヌルの呟きと共に
チャイムの音が響く。

こんな早朝から
大体この部屋に誰かが訪ねて来ること自体珍しいことだが…。

エントランスの監視カメラは
予想外の人物の姿を映している。

「なっ…何で?」

モニターを凝視して固まった。

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