冬の華

未熟な懇親…錬磨

ヌルがさも了察しているかの様に

「案ずるな…例え空になろうとも生死に関わらん」

確言する。

「それはアンタに吸い付くされた母が生きてるの見れば解るけど」

「早苗の気を吸い上げたのは、
零稀…お前だ」

ヌルが逸楽の表情を浮かべる。

「俺が?」

驚きを隠しきれない俺に

「本来ハデスが下等な人間の気を吸収することなど有り得んからな俺が気を吸い上げたりなどせん。拝借し培養したに過ぎん」

衝撃を与え続ける。

「早苗に宿ったキメラのお前にはどちらの気も持つ事が可能だ。
言い換えれば未熟なキメラには、生き抜く為の気を新製する術なく母親の気を吸い上げたという訳だな」

キメラ…。

複合型。

ハデスと人間の複合。

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