ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~
「玲ちゃん」
泣きそうなあたしに気づいたのか、つーちゃんはあたしを抱きしめてくれた。
あったかい…。
「帰ろう、玲ちゃん。今日は俺の家においで」
「……うん」
沙南……
なんで頼ってくれないの。
あたしじゃ何もできないかもしれないけど。
話すだけでも、話してよ。
あたしは信用できないのかな…。
「つーちゃん、あたしって…そんなに頼りないかな」
ぽつりと、つぶやいた。