爆暴走

亜希side

今日という今日は、忙しかった。



昨日隆吾に「明日、話し合いするから」と、万遍の笑みで言われたから。



断れるわけが無い。


だから今日…。



寝坊してしまったアタシは、もの凄く忙しい訳だ。




「はぁっっ!!!やばいやばい…!」



階段を下りる。



「あれっ…母さん?」


母さんは何かを握りしめ、テーブルのところで寝ていた。



「これ…。」




母さんの手に握り締めてあったもの。


アタシと、母さんと…お父さん。



「…っっ」



この時は、真正面から好きって言ってたな。


自分の思い通りにならないと怒ってたっけ?



あと…、



指輪。




「…やっぱり…大好きだものね。」


鏡を見て、少し大人びた髪を見て深呼吸。



「…行ってきます」


ゆっくり、ドアを開けて家を出た。


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