永久色-TOWAIRO-




「これはアタシの問題だから……。もう健を巻き込めない……。」




健は一瞬悲しそうな顔をしたけどたちまち笑顔になってアタシに言った。

「やっぱり、社長には敵わないなっ!!
いいよ、行っておいで。
俺は彩の笑った顔が好きだから、困らせることはしないよ

その代わり、


───幸せになってね。」












あの日、智也が言った言葉がよみがえってきた。











───幸せになれよ。




健といて幸せじゃなかったわけではない。
健は智也のことが忘れられないアタシを強くしてくれた。













でも……

















アタシが一番にそばにいたいのはあなたなの……。




















──────智也……。



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