永久色-TOWAIRO-





全ての時間が止まったような気さえした。










秋人はまばたき1つしないで、俺は全く動かない秋人を薄笑いを浮かべながら、見つめた。







「智也……?
俺のことどう思う?」


















「仲間の悪口は言わない趣味なんでね。


強いていうなら、秋人のことは友達だと思ってるから。」










カチ.カチ.カチ



止まったと思った時間が時計の秒針の音で動いているのがわかった。







「いつ、記憶戻ったんだ?」



「朝おきたら、普段より寝起きがよくてね〜。
ぜぇんぶ、思い出してた。





高1の時にお前の顔面殴って、青アザつけたもんな♪」








今までたまっていたものが全部どこかへ飛んでいった気さえした。



それぐらい俺の心はすっきりとしている。











「やっと、春が到来ですよ。」


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