ブラッディ アリス




カナリィの弟…ロビンからの隠されたメッセージ…。

それに気づいたカナリィは、幼少の頃から親しんでいるファルコン、クロウ、オウルに相談し…この施設に入ることにしたという…。

「…私が悪いの…。3年前に両親が事故で死んで、それから生活が苦しくて……だから…」

とうとう泣き出したカナリィを横目に、アリスは何も言わず考えていた。


…『きっところされる』…。

ロビンはなぜ…そう思った?


「…泣くなよ…カナリィ。…ロビンは生きてるって!」

そう言いながらカナリィを慰めるのは…意外にもファルコンだった。


「…おまえ……落ち着いてるな」

アリスの様子をじっと見つめながら、少し離れた所に座っているクロウが口を開いた。


「そういうあなたも…落ち着いてるわね」

アリスはムッとした表情で言葉を返すと、クロウを睨みつける…。


「そりゃ…そうですよ。…この方はあの…アベル家当主様ですからね…」




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