ブラッディ アリス





…コンコンッ…!


微かに響いた、扉をノックする音。





「…?」


アリスはうっすらと瞼を開く。




…ガチャ……パタン…。





誰かが室内を歩く音。



目の前には、ぼんやりと映る無数の灯火。





「…お久しぶりですね…アリス嬢」


ピンク色の髪と真っ白な服が特徴的な少女が、寝ているアリスの顔を覗き込む。



「…アマリリス…?」


アリスは驚いたように目を見開き、ガバッと起き上がった。




「今…何時?」


「…採血の時間です…。…覚えてないんですか?」



「……もう…夜6時…?」








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