ブラッディ アリス
「どうするんですか?コキア様。カイム様があっちに就いたら厄介ですよ」
「………」
「少し黙れ…ハル。言われなくても、みんなわかってること」
「…マリー…イライラしてるぅ…」
「…はぁ?何様だよマリー」
「やめなさい、ハル!……マリーも少し落ち着いて…」
「言われなくても、落ち着いてる」
「どうしてダリアはいつもマリーに甘いのさ!!」
王座の間では、すでに残りの執事たちが集まっていた。
「……来たか……ラナ…リリ…ララ…」
気配を感じ、扉に目を向けるコキア。
「お待たせいたしました…」
開け放しの大きな扉の前に、アマリリスとサクラランを連れたラナンキュラスの姿が現れる。
全員がいることを確認した後、コキアは王座に腰掛けた。
「扉を閉め、鍵をかけよ」