恋した悪魔は照れ屋さん
まだ黒魔国に来て1週間。

羽が生えるにはまだ早い。

「奈々・・・」

ルウェは思った。

何かが奈々の中で起こっている。

純悪魔な俺にはわからない。

混血である奈々は俺達とは違うのかもしれない。

少しでも自分と異質だと思ってしまった自分に嫌気が差した。

(奈々は異質じゃない!奈々は・・・奈々だ・・・)

「ルウェ。奈々は?」

「兄上。大丈夫です。意識を失ってるだけです。」

「奈々様・・・」

皆も気づいている。

奈々には何かが起こっている。

「ルウェ。フェイ。俺の部屋に来てくれ。」

「「はい。」」

そういって3人は部屋を出た。

ルウェは名残惜しそうに奈々の額に手を乗せた。

そして席を立ち出て行った。

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