初めては高校生
真剣に考え込むあたしを
心配したのか、不安そうに
あたしの顔を覗きこんだ。
「あっ、そういえばね
学校の帰宅途中に、
ここのアパートに住んでいる
高校生の女の子発見したんだよ!」
話題を変えようと
明らかに声が裏返っている優木。
「そうなんだ?どんな子?」
少し興味を持ち、話題に乗るあたし。
優木もテンションが上がって
話し始める。
「えーと…初めて見るんだけど
確か2年生の後輩だった!
名前は確か……美雪ちゃん!」
美雪ちゃん?
初めて聞いた名前。