【完全版】HIDE&SEEK-心と心のかくれんぼ-

Sapphire-碧く広がる海

勇将先輩と友達になってから一週間。



部活が終わったあとは、テニス部レギュラー達と試合するようになっていた。



レギュラー達は皆それぞれ個性的でいい人達。



実は同じクラスにもレギュラーがいたことをこの一週間で知ったりした。



「龍太郎!アプローチショットが甘い。」



「きらがキレ良すぎなんだよ!」



この男、唐島龍太郎がモテ男なのは知っていたが



まさかレギュラーだったとは。



「はっ!…ハイ、私の勝ち。」



「また負けたぁ!!」



くやしがる龍太郎。



「りゅうのばーか。」



その頭を小突くのは加山紅先輩。



「紅さん!ヒドイ〜っ。」


「コウ先輩、手厳しいっすね。」



私が言うと紅先輩がげらげら笑った。



「当たり前だ。パートナーがこんなに不甲斐ないんじゃだめだろ。」



…酷いなぁ、先輩。
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