僕と彼女のウラ事情

「いやいや、俺刺そうとしてるの
　見てたからね？助ける気無かったけど」

「・・・・え？ちょ、湊・・・？」


愕然とする浩太をよそに、
湊は爽やかにほほえんでいた。

━・・相沢　湊〈ｱｲｻﾞﾜ ﾐﾅﾄ〉

同じクラスで仲のいい男子。

さっぱりした性格で付き合いやすい奴。

女子にもモテてるようで。

はい、以上人物紹介です。




「大輝が放課後教室にいるの珍しいな。
　バイトは？？」

湊に聞かれ、僕は浩太を指差した。


「こーたにつかまってた」

「ただ話してただけじゃん！！
　バイトまで時間あるって言ったじゃん！」


僕に泣きつく浩太を適当にあやす。
世話がやけるなぁ・・・。


「ふ～ん？ま、大輝と浩太のコント
　見れたしいいけどさ」

「どぉーもっ☆」


バチンとウインクする浩太。
君とコンビを組んだ覚えは無い。


しかしここで、湊はとんでもない事を
言いやがった。




「・・・あ、さっきのやり取り、
　美吉さんも見てたから」





　　　　ドサドサドサッ！！！






僕は固まって教科書を豪快に落とした。





・・・・・何だって・・・・・？