キス魔な彼。
その刹那に
***
「……あゆちゃんだ、大丈夫?」
「今は落ち着いて…マス」
大きな沈黙。何故か敬語。ただならぬ緊張感。
だって…だって!
一夜を共にする仲になってたかもしれないんだよ!?
あたしは、そういうの最後までピキッとできない。
いつも途中でギブアップ。罪悪感の、真逆で自分は怖くて逃げ出してる。
後から相手から嫌味を言われるのがオチで。
まぁあたしが悪いのは百の承知。でもやっぱ傷付くんだ。