幼馴染みが担任になったら…アナタならどうします?




「寒いか……?」



「ここで寒くないって言うほど、あたしはバカじゃないっつうの……」



「んじゃ、手短に答え合わせするな。
どこまで解けた?」



「解けたっていうか、元素記号かなぁ……なんて」




あたしがおずおず言うと、そこまでわかってんのに?と逆に不思議そうな顔をされて、なんか無性にムカついた。




「“頭だけ用いよ”ってのが分かんなかったの!」



「そんなの、簡単な言葉遊びなのに……
国語苦手か?」




呆れて言う耀太に、さらにムカつく。





「一応あたし、現国は3以下とったことないんですけど!?
っていうか、早く答え合わせしてよ。
寒い!!」



「そうせっつくな……
で、“H”は?」





落ちていた木の棒を掴んだ耀太は、言いながら地面に“H”と大きく書いていく。





「水素」



「はい、せいか〜い。
す い そ っと。
じゃあ…“Xe”は?」



「キセノン」



「またまたせいか〜い」






今や2人の間には、“H=すいそ”“Xe=キセノン”の文字が、街灯に照らされてぼんやり浮かんでる。





「まだわかんねぇの?」






だから、なんだっていうのよ……?






「頭だけ、頭だけだぞ」






あたしの目の前で、木の棒が“す”の周りを円を描くように地面をカリカリ滑っていった。






…………す?






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