ひと夏の恋~満月の夜から始まった28日間の奇蹟~



一人ぼっちになるクミちゃんのことを考えると、

むしろ少し距離を置くほうが、

これ以上一緒にいないほうがいいのではないかという考えも頭をよぎる。






その実、オレ自身、クミちゃんがいる生活が当たり前になりすぎていて、その存在の大きさをわかっていなかった。



今、こうして離れているのに彼女のことを考えてしまっていること。


心がぽっかり置き去りになっていたこと。


自分自身が傷つくこと。





そんなことにはまだ気がついていなかった。





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