恋の相手は俺様王子!?

素直に一緒にいたいと言えないあたし。

彼は、唖然としてる。


「なんだお前、俺にいてほしいわけ?」

「は? 違うし! 別にいなくたって……」


その時だった。 陸君の体が大きく傾き、あたしに向かって落ちてくる。


「わっ!! 危ないっ」


落ちたら危ないと、両手を伸ばしたけど、その両手は先に陸君を支えた彼により空振り、あたしは前に倒れた。


ズルッと体を滑らせて、床に転がって見えた光景は

「……っっ…」


陸君を片腕で支える、彼の姿が真上にあった。


凄く近いっ!!


心臓がバクバクと五月蠅くて、彼にも聞かれてるんじゃないかって慌てた。


「ふぅ。 忘れてた、こいつ寝相悪かったっけ」


彼はセーフと息を吐いているけど、あたしはアウトだぁぁっ!

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