彼と私の言えない秘密
先輩が舞台の上に立って、周りの状況を見ている間、私は和真と小さな声でそんなノロケ話をしていた


「愛羅〜3年になったら俺、生徒会長するわ。お前も生徒会長になれ!」


「ま、またそんなムチャな…」


和真はいいけど、私はそんなに信頼されてないし、人気もないし…逆に嫌われてるし…


「ムチャじゃねぇよ!そして、先輩みたいに、生徒会長同士、付き合うってワケ!な?」


「そんな簡単にはいかないって!大体付き合うったって兄と妹が生徒会長同士だからって付き合えるハズないでしょ?」


そうなったら嬉しいなと、少し思いながら、隣で肩を落とす和真


そして、先輩の挨拶が再び始まる


この時の先輩の顔は何故か真剣で、隣にいる美那先輩の顔からも微笑みがなくなっていた





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