大好きなアナタ×大嫌いな「あなた」

安心と恐怖。

小学生のときに読んだ、本にあったひとつの文章。
「安心を得ると同時に、恐怖もうまれる」
…確か、油断するなってことだったと思う。


――あの頃は、「アナタ」も「あなた」も関係なかった。
唯、貴方が好きだった。
この言葉が、私に 矛盾をもたらしている理由なのかもしれない。




私は 貴方が嫌いです。



こんなにも好きなのに、こんなにも胸は疼くのに、こんなにも心は躍るのに…「アナタ」は、私の目の前にはいない。
その代わりに  「あなた」はいる。

こんなにも「アナタ」を望んでいるのに、貴方は決して「アナタ」にはならない。

私は あなたが嫌いです。

こんなにも「アナタ」に伝えたいのに、あなたは「アナタ」への私の思いの邪魔をする。
私に、安心をください。不安が積もりすぎて、私は貴方が好きになれません、恐怖を覚えるばかりで…

私は、「あなた」が嫌いなんです。恐怖なんていりません。
私は、「アナタ」が好きなんです。安心が欲しいんです。

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