奪って★まいだーりん
「なんで…」

「めりいに変な虫が付かないよーに」


ドキッ…


「せんぱ…い」

これって先輩の独占欲…?

うっ嬉しい…。


あたしは繋いでいる手にぎゅうっと力を込めた。

「悪い虫なんて付く訳ないですよ?」

「わかんねえだろ」



先輩ったら分かってないな…。

あたしみたいな平凡女、みんな興味すらないのに。

それより先輩の方がずっとずっと心配だよ。



結局、先輩はあたしの教室に着くまで手を離さなかった。

「じゃ、また放課後な」

「はいっ」

先輩に手を振ったその時ーー。

「邪魔」

連の不機嫌な声が後ろでした。
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