KISS OF LIFE
あたしは人の大波に回り回される。

ようやく人の波から解放された時、あたしはフラフラだった。

朝からめっちゃ気持ち悪い…。

グラリと躰が傾いた時、
「危ない!」

視界がさえぎられた。

「…はにゃ?」

何が起こったん?

「大丈夫?」

上から誰かに顔を覗き込まれた。

ありゃ、男前。

1度も染めたことのない黒髪に、切れ長の目、ふっくらとした紅い唇。

めっちゃかっこいいかも…って、じゃなーい!

「大丈夫です」

そう言うと、あたしは離れた。

「お酒は…飲んでないみたいだな」

そう言った男前に、
「はへっ?」

舌っ足らずなマヌケな声が出てしまった。
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