KISS OF LIFE
あたしたちは椅子から立ちあがると、東雲主任に注目した。

「今日からこの課に、新しい課長がきます」

へえ、課長の移動だって。

この季節に珍しいこと。

ま、どうせ頭ハゲ散らかした顔面テカテカヤローだと思いますけど。

はあ、五十嵐さんみたいなかっこいい人いないのかしら。

そしたら、毎日超ハッピーの元気ハツラツなんだけどなあ。

「どうぞ」

その瞬間、女子社員たちの黄色い声があがった。

普段は冷静な七海までも声あげてるし。

全く、ゴキブリが大量発生したのかしら?

なんて思いながら見た瞬間、
「…はにゃ?」

マヌケな声が出た。

えっと…合縁奇縁(アイエンキエン)ってヤツ?

だってそこにいたのは、駅で会った男前だったからだ。

「マジかよ…」

驚きのあまり、それだけしか出てこない。

一応、これは現実なのよね?

ヤバい、現実と妄想の区別がつかない!
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