KISS OF LIFE

「あ…あ…あ…」

あたしは一体何が言いたいんですか。

突然の出来事に、頭の中は思考停止状態。

だって、いきなり耳元でささやかれたんだもん！

ある意味反則だもん！

「落ち着いたら、仕事に戻ってね♪」

手応えを感じたような満足げな笑顔を見せると、淳平はその場を去った。

「な、何なのよ…」

ようやく口から言葉が出てきた。

あれは何なんだ。

ある意味ひどかったぞ。

「ずいぶんとラブラブなところを見せるね」

「ぬがっ！」

あたしはビックリして思わず飛びあがってしまった。

「俺が出てくるたび、そのオーバーリアクションは何？

結構傷つくんだけど」

「あ…はい、東雲主任、すみませんでした…」

と言うか、誰だって突然現れたらオーバーリアクションしたくなるよ。

ツッコミは心の中だけにした。