桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜



そう言うと來は引戸を少し開き、ある場所を指した。



みんなもその隙間を覗きこむ。



「あの大きい寺の向こうにある森です。その森を最近は『黄泉の森』と呼ぶそうです。」


確かに立派な寺の屋根が見え、その向こうに濃い緑色が見える。


いかにも怪しい雰囲気を感じる。




「今夜、そちらにご案内します」



「おぉ、あんがとさん♪」



私はじっとそちらを見つめ続ける


「『黄泉の森』、か・・・」



なんだ、この嫌な胸騒ぎは?



大きな雲が太陽を隠し、時は進み続ける。






はやく・・・



はやく・・・




ワタシニキヅイテ・・・




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