ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~

好敵手

それから何日か過ぎた。

まるで、あの日は何もなかったのか、と勘違いするほど、桐島の様子は普段と変わらなかった。

俺を意識する素振りも見えない。

……やはり、何も伝わってなかったのだろうか…?



「……めげるな、俺」



小さく呟くと、目の前で課題を解いていた桐島が、はい?と顔を上げた。


「い、いや……別に。…それより、うまいイタリアンの店見つけたんだよ。今度行こうぜ」


とにかく、今の俺は行動するのみだ。


勉強なんてそっちのけで誘う俺に、桐島は呆れた表情を見せる。


「だから、行きませんってば」

冷たく断る桐島になおも食い下がる。


「いいじゃねぇか。一緒に行こうぜ!」


しつこく誘う俺に桐島がため息をついた。


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