ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~

情けない恋患い

桐島に好きな奴……?嘘だろ…?

まさか、とは考えていたが……


「……まじかよ…」


真っ暗な寝室。ベッドに転がり、一人呟いた。
どうしようもない思いが胸に広がる。


あれから、桐島の好きな奴を聞き出そうとしたけど、清川もそこまで聞いてないと言っていた。

余計な爆弾落しやがって…。清川が悪いわけではないが、どこまでも腹が立つ。


誰なんだよ…好きな奴って…。

桐島からは、当然だがそんな話は聞いたことがない。そもそも、あまり自分のことを進んで喋らない。俺が何か聞いたら、それに答えてくれる程度だ。



好きな奴って、以前言っていた『優しくて、大人の男性』なんだろうか…。

……もしかして、俺?


「…なわけねぇよな」


桐島の態度を見れば分かる。俺が一方的に振り回す時、桐島はいつも困った顔をしていた。

今までのことを振り返ってみる。

脅して一緒に帰ったり、無断で部屋に連れ込んだり、ついでに欲情して、おまけにデートしたいからと無理やり連れまわして…。


ちょっと待て………ただの猥褻教師じゃねぇか!

改めて考えると、自分の数々の愚行にゾッとする。
桐島が逃げなかったことだけでも奇跡だ…。


こんな俺を桐島が好きになるはずがねぇ……。


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