ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
気持ちを伝えた瞬間、桐島の目からみるみると涙が溢れ出した。

瞬きするのも忘れているのか、その目は見開いたまま。次第に涙は頬を伝ってポロポロと流れ落ちている。


そんな姿にでさえ、心を奪われていた。

置かれた状況も忘れ、ぼうっと見惚れていると、桐島は涙を流したまま何も言わず俯いた。



あぁ…また、やってしまった…。


「それだけ言いたくて………ごめんな…もう、困らせないから」


ソファーから静かに立ち上がり、まだ泣いている桐島を安心させるために明るく言った。


「安心しろよ!もう迷惑かけねぇから。な?」


そんな俺を桐島は泣きはらした目で見上げた。
結局、最後の最後まで困らせてしまったな…。



「……じゃあな」



何も言えないでいる桐島に優しく微笑みかけ、その前から静かに立ち去った。



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