ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
「ちょ、ちょっと待ってください!いきなりそんな…」

「今すぐってわけじゃないから」

な?と完全に取り乱している結衣に後押しする。

付き合ってまだ間もないというのに、俺がそこまでの覚悟をしていることに結衣は驚いているようだ。

そりゃそうだろう。だって結衣はまだ高校生だ。しかも受験生。どちらかというと、心を占めているのは俺より受験の方が比重が大きい。

悲しいが俺との将来なんて考える余裕もないと思う。


了承を得られないまま、抱き締めていた腕を少し離して結衣の顔を覗き込んだ。


「今はそんなに深く考えなくていい。俺の実家に遊びに行くと思えばそれでいいから」

実際は遊べる雰囲気なんてこれっぽっちもないが、できるだけ結衣の心に負担をかけたくない。

「それに…その…うちの家ちょっと特殊で…変わってるから…いい刺激になるかも…。お、面白いぞぉ…」

「特殊って……?」


うっ…。い、言えない……。どうしようか…。これ以上言うと絶対来ない可能性が高い…。


「ま、まあ来れば分かるから…。と、とりあえず、いつか家に招待する。親父がちょっと忙しい人だからまだ先の話だけど…」

やっぱり言えねえよ…。

結局、ビビッてしまい家業の話は何もできないまま、無理やり話を終わらせてしまった。


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