ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
「ごめんな、結衣」

藤堂蘭子が去ったあと、マンションの自宅に入り先ほどの一件を詫びた。


「先生……どういうことなんですか…?」

不安そうな表情をしている結衣をリビングのソファーに座らせると、結衣は当然ながら説明を求めてきた。

さすがに俺もここまできたら黙っているわけにはいかない。あの女のせいで予期せぬ事態となってしまったが、全てを打ち明けることにした。


隣に座り、結衣の方に身体を向ける。

受け入れてくれるかという不安と恐怖で、身体がどんどん冷たくなっていくのが分かった。

「結衣、今まで黙ってたことがあるんだ…―――――」





俺の話を結衣は黙って聞いていた。
実家のこと、教師になった事情、親父に交際を反対されていること、そして、藤堂蘭子のこと…。

「放課後会わなかったのは、婚約を白紙に戻すために毎日親父と藤堂社長のもとに通ってたからなんだ…」

ゆっくり、全てを話し終えると、結衣は暗い表情で俯き「そうですか…」と小さく呟いた。


「ごめんな、黙ってて…」

結衣の反応を見るのが怖い。
俯きながら、力が入っていない結衣の手を握った。

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