ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
「銀ちゃん久しぶり」

今日の授業を終え廊下を歩いていると、清川が後ろから近付いてきた。


「よぉ…清川、今日はどうした?」

清川も受験組だ。この時期に登校してくるなんて珍しいな。


「いや、ちょっと銀ちゃんに聞きたいことがあって…」

「な、何を…!?」

マジメな顔つきの清川に思わず胸がドキッと高鳴る。最近、結衣のことを俺に相談しに来ることはなくなっていたので、何を聞かれるのか構えた。


「あのさー…」と清川がごそごそ鞄から取り出したのは、英語の参考書。

よく聞いてみると、勉強を教えてもらいに来たらしい。


なんだよ…。驚かせやがって…。

ホッと胸を撫で下ろしつつ一緒に職員室に入り、分からないという箇所を教えてあげた。

こいつが勉強を聞きに来るなんて初めてだ。しかも勉強している間、やけに真剣な表情だった。こいつにもこんな顔ができるんだな。


「まさかお前も進学するとは驚きだな。能天気なくせにちゃんと考えてんじゃねえか」

「銀ちゃん…相変わらず失礼だな!」


俺をジロリと睨みつつもおかしそうに笑う清川に、「ところで…」と恐る恐る訊ねた。

最近清川の口から結衣のことを聞くことがないので、諦めたのかどうかを確認したい。


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