ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
俺も準備して行くか…。

藤堂蘭子のパーティーは午後から。いったん家に帰って着替えなければいけない。教師用のスーツではなく、フォーマルな格好に。各界のお偉いさん達も多数出席すると聞いている。

「あぁ…行きたくねえ…」

行くって言うんじゃなかった。まんまと嵌められるような気がしてならない。



そして、気が進まないまま自宅に帰って準備を終え、パーティーが行われるというホテルの会場に向かった。

会場に入る前に、足取りは重いが控え室にいる藤堂蘭子を訪れた。ドアをノックして中に入ると、ドレスアップした藤堂蘭子が微笑みながら立ち上がってこちらを見た。


「今日はお招き頂き光栄です」

「こちらこそ、ありがとうございます。よろしくお願いしますね?」

思ってもないことを口にする俺に、藤堂蘭子はクスッと笑いながら返した。

険悪な雰囲気で別れたあの夜のことはお互い何も触れない。


「ところで…エスコートというのは、僕は何をすればいいのでしょうか」

来たからには文句を言わせねえくらい、ちゃんとやってやろうじゃねえか。


「私の隣にいてくだされば結構です。一つ言うなら、そのような不機嫌な顔ではなく、笑顔で」

そう言って、ね?と藤堂蘭子は微笑んだ。

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