嘘。『彼』
「あれゎ危険だわぁ〜」



仕事終わり、南と居酒屋で久々お喋り。



ビールと枝豆片手に南が、オジサン化していた。



「何が?」



私は、箸で食べれない刺身をツツキながら、南を見た。



「あれだょ!りおっ!ホストハマってんぢゃん?危なくなぃ?あのタイプ。」



「あぁりおちゃんね。いいんじゃなぃ?一度くらぃ痛い目見れば。」


私はサラリと言った。



「コワッ。あんた仲いいじゃん!?相変わらず亜紀子は二重人格ねぇ〜」



亜紀子とは私。




確かに、りおちゃんは可愛いけど、りおちゃんはりおちゃんだから。



私にはどうする事も出来ない。




「ってか、りおがハマってる凌也ってちょっと見たけど結構ぃぃぢゃん。」



南がニヤケる。



「確かにあんた好みかもね〜」



「久々行きたいなぁ〜ホスクラ。」



「金無いくせによく言うよ。」




私は南を睨んだ。




「だって眠いんだもぉん!ってかあんた素で睨むの止めてょ〜こわぃょ〜」




「睨んだつもりはなかったんだけど。」




私はビールをゴクゴク喉に流した。



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