【短】好き。





「ん………」


あ、起きた。


珍しいな、いっつもは
チャイムが鳴るまでずっと
寝てるのに。




「寝てたのか、俺。」


「うん。」


私に聞いたのかどうか
わからないけど、
ぶっきらぼうにそう答えてやった。


視線はノートに向けたままで。




「なぁ、後でノート見して?」


……そう来ると思ったよ。


「イヤ」


きっぱり拒否すると、
彼の動きが一瞬停止した。


そしてボソリと一言。






「可愛くねぇなー……」






.
< 4 / 9 >

この作品をシェア

pagetop