My Sweet Sweet home
あたしと拓兄はお相撲さんのごとくあっという間に平らげ、学食をでるために立ち上がった。


その時もこれみよがしな睨みの視線に気づいたけれどもまったく無視した。


廊下を歩くあたしたち。

拓兄をそっと見上げると、眠そうに窓の外を見上げのんびりあくびなんかしてた。


毎度のことだけど、拓兄は別れた女に容赦がない。


別れた後女がどんなに嘆き悲しんでいても、苦しんでいても、拓兄はまるで知らん顔だ。


時々そんな拓兄にゾクりとする事がある。


この人は彼女を本気で好きだったことなんてないんじゃないだろうか?


ふとあたしの視線に気づいた拓兄と目があった。

拓兄はフッと優しく微笑むと、あたしの頭をポンポンと撫で、おまえ次講義あんだろ。とか言いながらあたしを講義室Aの前にポンと押しやるとさっそうと階段を降りていった。


あたしはその後ろ姿を見送りながら、あたしのことは、今は家族愛でもいい。本気で本気で好きでいてくれてますように。

そう願った。
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