独り言2<その後のある日>
地下を抜け、一気にエスカレーターを地上階まで
駆け上がって我に返った真奈美は、自分の行動を
思い起こして、またも顔から火を噴出す思いに駆られていた。

『私ってば‥バカじゃない(泣)恥ずかしい‥。
いい年して、何やってんだろ‥。』

そう独り言をつぶやきながら、デパートを出て
目の前のビルの時計を見て驚いた。

「や、やだぁ‥もう、こんな時間じゃないのぉ!まずい!」

慌てて、隣の駅ビルに駆け込むと、洋菓子コーナーで
急いでケーキを買い、駅の構内近くにある生花店で
花束を買うと、京子の住む路線の乗換え口を目指して
急いだ。

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