独り言2<その後のある日>
仕事
「どうしたの?元気?」

京子にそう聞かれて、真奈美は覇気のない様子で答えた。

「生きてますよぉ‥。」

「ちょっとぉ~、朝からなに陰気な事言ってんのよ?大丈夫?」

哀れみをかけられても‥と、ちょっと皮肉な気分になり真奈美は明るく答えた。

「冗談よ!元気よ。ただ、月曜日はやっぱり疲れるじゃない。」

「まぁねぇ‥あはは。なら、いいけど。今日、お昼行くでしょ?」

「うん、行くよ。どこにする?」

「何でもいい?なら、行きたいところがあるのよ。じゃあ、後でね。」

そう言うと、京子は元気にデスクに戻って行った。

残された真奈美は、また大きなため息をついた。

「はぁ~っ、やだやだ私ってば」

また出た‥『やだやだ』

気を取り直して、自分のデスク周りの男性軍にコーヒーを配りに行く。

「おはようございまーす。」

「あぁ、おはよう。今日は新聞もう読んだの?」

「まだです。今朝は早く来なかったもんで‥えへへ。」

「じゃあ、これ読めば?面白い記事が出てたよ。」

そう言って、部長が新聞をよこした。

< 9 / 41 >

この作品をシェア

pagetop