天使のいいなり~僕と天使と聖なる夜
明仁と別れ、俺は外へ出る。



周りの景色をゆっくりと見る。


気づけばあたりは、赤や黄色の葉で彩られている。

そう。
季節はすっかり秋をむかえていた。


風は冷たいけど、それに反比例して、俺の心はポカポカと温かい。


自然と足取りが軽くなる。


だってもうすぐ、あの笑顔が見れるから。



俺は携帯電話を取り出し、里緒にメールをする。


里緒のことを考えると、自然と笑顔がこぼれる。
ドキドキが止まらない。


俺は1人、あの秘密の場所で里緒を待っていた。
季節の移り変わりと共に、この場所も姿を変えていく。


初めて里緒と出会ったこの場所。
俺が里緒に恋した場所。
俺と里緒の恋の始まりの場所。



ここは、俺と里緒の2人だけの、大切な秘密の場所なんだ。





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