B L A S T

コンビニエンストアを出て、数メートル先に歩道橋が見える。

あの橋を渡ったところにある住宅街が楓の住む場所だ。

いつの間にか夕焼け色だった空は灰色雲に覆われて、天候が怪しくなっていた。

雨降るかな。

朝の天気予報は晴れだといっていたのに。

あいにく今日に限って折りたたみ傘は持ち合わせていない。

雨に濡れる前に早く家に帰ろうと急ぎ足で目の前にある横断歩道を渡ろうとした、

その時だった。



「早くしやがれ!」


―――――突然。

地響きと共に、爆弾のような音が大きく響いた。





驚く間もなかった。



見えたのは、白

と、人の手。



それはまるで強風が吹き出したかのようにやってきて―――――――――――――――――――――――――――


楓を一瞬にして攫った。

そして、さっきの爆音がエンジンの音だと気付いたときにはすでに車の中だった。
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