B L A S T
それからタクマとカズが裏門を離れ、楓は周りの視線が体中に突き刺さるのを感じながら二人の後を追った。
やがて体育館らしき建物の横にある小さなプレハブに着いた。
そこがタクマのいう"たまり場"らしい。
二階建てのプレハブは中に入ると意外に広かった。
一階は台所やトイレ、浴室があり、まるでリビングルーム。
二階は12畳ほどの広さの部屋だった。
下手したら人ひとりここで一生暮らしていけるんじゃないかと思ったほどだ。
「女。適当に座って待ってろ」
案内されたのは二階の部屋。
中はきれいとは言いがたく、空き缶や菓子袋、雑誌など様々なものが散乱していた。
アンテナがついた古いテレビ。
黒のデスク。
ダーツ。
パチンコ台。
丸めたポスター。
ガラスの灰皿。
そして一際目立つのが奥にある真っ赤な色をした二人掛けのソファー。
とりあえずそこへ腰掛けようとすると
「そこはイツキの座る場所だ。殺されてえか」
カズの凄みに負けて、楓はおとなしく床に腰を下ろした。