B L A S T
Act.32





一体何が起こったのだろう。

目を開けるとそこは砂煙に包まれた暗闇だった。

起き上がろうとすると下半身に激痛が走って、思わず呻いた。

鉄柱が体に乗っかかるようにして倒れている。


ーーああ、そっか。


やっと今の状況を理解したのはそれから少しした後だ。





「イツキー!!」


どこからかガヤの声が聞こえた。

ジャリジャリッ、と砂利を踏むような音がするのは散らばった瓶の欠片のせいだろう。

アルコールの強い匂いが鼻先を貫く。

これ全部弁償するとしたらとんでもない額になっているんだろうな。

青ざめるどころかなんだか可笑しくなってきた。



なんでだろう。
意識が朦朧とする。


頭がうまく働かない。






「……で」



ふいに聞きなれた声が遠くで聞こえた。

砂煙がゆっくり晴れていく。

やっと見えたその人は目を丸くしてあたしの姿を捉えている。

あたしはその人に向かって、ゆっくりと手を差し伸べた。
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