three times love 〜alrue〜

消滅

「ありがとう」







そう言って






降りようとするナオ







『荷物』




「えっ?」




『持つよ』




「大丈夫だよ」




『中まで。送ってく』







オレは車を降りて







ナオの荷物を持つ








そのまま







ナオの顔も見ずに







駅へと入る







少しでも一緒にいたい








こんな時でさえ








その気持ちは消えない







それでも







どんな顔をすれば







ナオが笑ってくれるのか







分からないから







ナオを見れないでいた







まっすぐ








オレは改札へ向かう







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